鏡を見ている男性

薄毛というと男性に多いイメージですが、実は女性の薄毛も増えています。
そのため、最近では女性用の育毛剤も多く発売されるようになってきました。

どうしてわざわざ女性用の育毛剤を作る必要があるのかというと、薄毛になる原因が男性と女性とでは異なるからです。
男性にとってはとても効果の高い育毛剤であっても、それを女性が使用しても男性のような効果が得られるとは限らないということです。
従って、実感できる効果を得るためにも育毛剤は女性用を使用します。

女性用育毛剤も、男性用と同様に製品ごとに配合している有効成分が違っていたりと、その種類も様々あります。
では、その中からより安全で、高い効果が得られるものは一体どの育毛剤なのでしょうか?

育毛剤を選ぶポイント

数多く販売されている育毛剤の中から1つの製品を選ぶためには、あらゆる面から「安心できるもの」を選ぶことです。
安心できる育毛剤の選び方ポイントは5つあります。

女性専用育毛剤であること

女性の薄毛の原因は、加齢や出産によるホルモンバランスの減少や崩れ、ストレスやライフスタイルなどによって引き起こされることがほとんどです。
一方、男性の薄毛の原因は、男性ホルモンが毛母細胞の活動を低下させ、抜け毛の原因を作っているからです。
これを抑制させる有効成分を配合した男性用育毛剤を使っても、男性ホルモンを持たない女性には効果が出ません。

無添加で有効成分が豊富であること

女性の頭皮は、男性用と比べても柔らかくデリケートであるため、配合成分も低刺激の無添加製品がおすすめです。
男性用は刺激が強いものもあり、同じものを使うった場合、女性が頭皮のかゆみを感じることもあります。
無添加育毛剤に配合されている有効成分は、植物などから抽出した天然由来成分です。
特に、厚生労働省が認めた有効成分が配合されていると安心です。

香りにも注目すること

無添加製品でも香りの良いものは数多くありますが、合成香料の代わりに配合しているのが、天然精油(アロマエッセンス)です。
女性の場合、髪はとても大切なものであり、いかにも育毛剤というニオイがするものには抵抗を感じてしまいます。
天然精油には様々な香りがあるほか、リラックス効果なども与えてくれるので頭皮の血行促進にも効果的です。
ただし、整髪料などを使用している方は、育毛剤の香りが混ざって香り同士がケンカをすることもあるため、必要に応じて無香料か香料入りかを選ぶと良いでしょう。

長く使える価格帯の育毛剤を選ぶこと

育毛剤は、髪の毛を健康にして抜け毛を防ぐもので、その効果は徐々に実感できるようになります。
従って、1本を使い終わっても実感できるとは限らず、その後も2本、3本と継続して使っていくことになります。
1本の価格が高額であると、その後も継続使用していくことが難しくなり、効果も期待できません。
自分が継続使用できる範囲を明確にして選ぶことも大きなポイントです。

返金保証付きを選ぶこと

抜け毛の原因は人それぞれ異なり、肌質も人それぞれ異なっています。
そのため、口コミ数が多く高い効果を謳う育毛剤であっても、それが必ずしもその人に合うかどうかは本人が使用してみないと分かりません。
育毛剤の中には、使ってみても効果が実感できない場合に、購入代金を全額返金してくれる保証システムが付いているものがあります。
選ぶ際には、30日~90日程度の返金保証付きのものが良いでしょう。

安全で効果が得られる育毛剤は、女性専用で豊富な有効成分を配合した無添加製品で、リラックスできるやさしい香りのものがおすすめです。
特に有効成分の中で厚労省が認めているのが、ミノキシジル、センブリエキス、オウゴンエキスなどです。

女性用育毛剤の種類

女性用育毛剤とひとくちに言っても、配合されている有効成分の種類によって医薬品、医薬部外品、化粧品の3つに分類されており、それぞれに効果に違いがあります。
医薬品は、薬事法によってその原料や製造方法、ラベルの表示内容などにおいて、こと細かく規制されており、治療を目的とした薬で、速効性があります。
医師の診断のもと処方してもらう医療用医薬品と、必要に応じて薬剤師の説明を受けて購入する一般用医薬品があります。
医薬品に分類される女性用育毛剤としては、有効成分にミノキシジルを配合したものが良く知られています。
その他にはフロジンと呼ばれる配合された女性用育毛剤もあります。

医薬部外品は、医薬品と化粧品の中間的な薬剤で、薬事法で医薬品と区別されています。
医薬品に比べて効果が緩やかであるため、かゆみなどの副作用は少ないです。
女性用育毛剤の中で特に多いのが医薬部外品のもので、「薬用」と表示されている育毛剤はこの医薬部外品に該当します。
厚労省の認可を受けた有効成分を配合しているものに限り、育毛剤に効果・効能を表示することができます。

化粧品に該当する女性用育毛剤は、医薬部外品よりも効果の低い成分が配合されたもので、認可外の成分がからできているものが多いです。
そのため、製品に効果・効能を表示することはできません。
化粧品に該当する女性用育毛剤の目的は、育毛効果を得るというよりも髪を育てる頭皮環境を清潔にし、保湿をして頭皮を柔らかく保つことを目的としています。

育毛剤には、内服タイプと外用タイプの2種類があります。
内服タイプでよく知られているのが、有効成分フィナステリドを配合した「プロペシア」と呼ばれる男性用育毛剤です。
女性用の内服タイプでは、育毛サプリメントがあります。
商品によって多少異なりますが、サプリメントの成分には毛母細胞を活性化させるイソフラボンや、血行を促進させるカプサイシン、細胞分裂を活発にする亜鉛、その他にもアミノ酸やミネラルなど、多くの成分が配合されています。

外用タイプには、有効成分ミノキシジルを配合した育毛剤が有名です。
ミノキシジルは医薬品に分類され、高い効果があるとされています。
ミノキシジルの副作用には含有量などによってはかゆみやフケなどの副作用などが出ることもあります。

女性用としておすすめの外用育毛剤は、女性ホルモンを豊富に配合したものです。
女性の薄毛・抜け毛の原因の一つは、加齢による女性ホルモンの減少です。
加齢によってエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌が低下することで、抜け毛が多くなり薄毛に発展していきます。

外用タイプの女性用育毛剤には、エストロゲンに似た働きをするイソフラボンが配合されているため、抜け毛・薄毛に効果的に働きます。
その他にも頭皮の状態を正常に保ちフケやかゆみを予防するための保湿成分や、毛根に栄養を与えるためにビタミン、ミネラルなどを多く配合しています。

育毛剤のプロペシアは女性に使えない?

育毛剤として有名なプロペシア(有効成分フィナステリド)は男性用となっていますが、プロペシア(フィナステリド)は女性用としては利用できないのでしょうか?
プロペシアの有効成分であるフィナステリドは、男性型脱毛症(AGA)の治療のために処方される医薬品です。
AGAは、ジヒドロテストステロン(DHT)が毛母細胞の活動を低下させるため起こります。
そのDHTの生成に大きく関わっているのが5a-還元酵素であり、プロペシア(フィナステリド)は、この5a-還元酵素を阻害してDHTの生成を抑制させる働きをします。

ジヒドロテストステロン(DHT)は男性ホルモンの一種です。
女性の体内にはDHTは存在しないため、女性がプロペシアを服用しても、薄毛や抜け毛を改善させることはできません。

公益財団法人日本皮膚科学会では、男性型脱毛症(AGA)に対する効果的な治療法に関するガイドラインを発表しており、有効成分の有用性について、推奨度の高い順にA・B・C1・C2・Dの5段階でランク付けしています。
ガイドランによると、フィナステリドにおける女性の脱毛症への推奨度はDとなっています。

プロペシアは医師の診断が必要であり、女性には処方されることはありません。
もし、女性が服用すると男性にはない副作用が起こる可能性があります。
例えば、妊婦や妊娠の可能性がある女性がプロペシアを服用すると、お腹の中の赤ちゃんが男の子であった場合には、胎児の生殖器官などに異常が起こったり、正常に生育しなくなる危険性があります。
また、20歳未満の服用に関しては、男性・女性に限らず安全性が認められていないため、使用は禁止されています。

このように、プロペシアの有効成分フィナステリドは、AGAの原因を生成する5a-還元酵素の抑制に効果を発揮するため、いくら女性が使用しても薄毛・抜け毛改善はできません。
それどころか、有効成分の強い刺激で頭皮にかゆみが出たり、フケが発生するなど頭皮環境をより悪くさせる可能性があるため、女性は使用しないのが良いです。

最近では、輸入代行業者に依頼して日本で認可されていない、格安医薬品を購入する人が増えています。
その中には、フィナステリドを配合した同等レベルの効能が得られるものもあります。
輸入フィナステリドであれば、女性でも手に入れることは出来てしまいます。
もしも女性が輸入フィナステリドを購入し服用してしまった場合、リスクは大きくなる可能性があります。
そのため、プロペシア以外の輸入品を購入するのは避けるようにしましょう。

女性の薄毛に効果的な育毛剤は、女性ホルモンと似た働きをするイソフラボンや、ホルモンの乱れを調整するカンゾウエキス・ヨモギエキス・オトギリソウエキス、毛根の栄養源であるビタミン類・ミネラル・必須アミノ酸などが配合されたものを使用した方が良いです。
フケやかゆみを防いで頭皮を正常に保ち、徐々に健康な毛が生えやすい環境に整えてくれるため、プロペシアを使用するよりも効果的です。

ミノキシジル配合の育毛剤は女性が使用しても大丈夫?

プロペシアと同様に、高い育毛効果があるとして厚生労働省から認可を受けているミノキシジルは、女性でも使用することができるのでしょうか?
ミノキシジルは、元々は血管拡張剤として開発された成分で、主に高血圧の人が服用する薬でした。
ところが、ミノキシジルを服用していた高血圧患者に、その効果とは別に発毛効果も見られたことから、ミノキシジルと発毛の関係が研究されるようになり、その後発毛効果があると認められたことから、新たに発毛剤として転用されるようになりました。

髪が作られるメカニズムは、毛根部分にある毛乳頭が、毛の成長を担う毛母細胞に栄養を与えながら、毛の成長を促しています。
毛母細胞に栄養を送るためには毛細血管が必要であり、ミノキシジルは毛細血管を拡張させて血流を促進させる働きを持っています。
これにより、通常よりも多くの酸素と栄養が毛母細胞へといきわたるようになるため、発毛効果が得られるわけです。
その他にも、ミノキシジル自体が毛母細胞に働きかけて細胞分裂を活発にさせることも分かっており、毛の成長を早める作用も持っているとされています。このダブルの効果が、厚労省も認める理由の一つになっています。

日本皮膚科学会のAGA治療に関するガイドラインには、ミノキシジルにおける女性の脱毛症への有用性も示されており、その推奨度はAとなっています。
すなわち、ミノキシジルは女性が使用しても実感できる効果が認められるということになります。
さらにガイドラインには、女性の薄毛の程度に合わせた育毛剤・発毛剤の使い方も記載されています。
軽症の薄毛では、C1に属する有効成分(アデノシン・t-フラバノン・ケトコナゾールなど)を配合した育毛剤が有効であるとしています。
中等症~重症の脱毛症では、1%のミノキシジルを1年間使用するのが有効であるとしています。

男性のAGAでは、中等症~重症の場合は5%のミノキシジルと、フィナステリドを1年間併用するのが有効となっています。
AGAの治療では、ジヒドロテストステロンの生成を抑制させると共に、発毛を促進させなければならないため、フィナステリドで5a-還元酵素を阻害し、ミノキシジルで血管を拡張させ血流を良くする方法が効果的です。

女性の脱毛症では、男性ホルモンのジヒドロテストステロンは作られないため、フィナステリドを使用せずミノキシジルのみの使用となっています。
また、男性と比べて女性の頭皮の方が刺激に敏感とされていることから、かゆみやフケなどを起こさない程度の1%ミノキシジルが、第一選択薬となっています。
なお、2%のミノキシジルを女性の薄毛治療に使用しても、副作用は起きていません。
数ある女性用育毛剤の中で、安全かつ高い育毛・発毛効果のみられるものとしては、1%ミノキシジルを有効成分とする育毛剤がおすすめです。
また、敏感肌の方には、合成成分が無添加で豊富な有効成分を配合した医薬品の女性用育毛剤がおすすめです。